昨日の夜の写真。今日は雨になり、おそらく明日も月はなかなか見れないだろうと思い、22時に外に出て写真を撮った。
雪の上の足跡。
先日、息子と凧揚げをして楽しんだ足跡が、まだ残っていた。楽しかった思い出だ。記憶の真ん中あたりに、まだ残っている。
犬が喜び勇んできた。散歩してくれるのだ、と尻尾を振りながら。苦笑いをして少し歩く事にした。ヘッドフォンをつけてジェイムスブレイクの曲を流した。あの深い声が、なにか月の声のように聞こえる。
低く、深く、儚く、美しく。
とくにジョニーミッチェルのカバー曲はとてもお気に入りだ。
100-400mmのズームレンズにつけて月の写真を撮る。なんともつまらない作業だった。
撮り終えてしばらく月を見ていると、どこかに行っていた犬が帰ってきた。楽しげに近寄ってくる犬をなでると、犬はとても嬉しそうにした。
また歩き出す。犬は喜んで横に並んでくっついてくる。散歩がしたかったわけではなかった。
もう少しジェイムスブレイクの曲を聴いていたかったのだ。
犬が雪原を駆け出した。キツネがいたのだろう。俺のそばから一気に消えていなくなった。
それはあっという間だった。
don’t miss itという曲が流れる。犬の新しくつけた足跡を見ながら、明日の雨で消えてなくなるだろうかと思った。
時折、月が見ているかのような視線を感じる時がある。多くの人は月をゆっくり見る機会があるのだろうか。