午前中、雷鳴が轟き15分くらい停電になった。これは牛を外に出すのは無理かなと思った。
しかし午後から雨はあがり、外に出す事に決めた。牛舎に俺が行くと、すぐさま牛達は早く外に出せ、とわめいた。
雨はかなり降ったみたいだ。
この牛は8産している。かなり高齢だが、俺がしばらく見ていると必ず寄ってきてくれる。長い付き合いだ。
いまだ風は冷たく、
草は思うように伸びてはいない。が、牛は心地よく風を浴びて草をほおばる。
俺が生まれる前からの景色が、今年も始まった。
春を意識した。