ドシーンとした戦艦的な感じ。
風を感じてる、最高齢。
向こう側へと吸い込まれていくように歩いて行く。
始まりを探しに、あるいは終わりに向かって、青い空と緑の地の間を、ゆっくりと。
風だけが大きく音をたてて、なにかを話しかけて過ぎ去っていくような錯覚を覚えた。
絵でマルを描くとただの円だ。だが3次元で描くとそれは円球になる。その立体的な世界では生活を営んでいるのだが、それが5次元以上になると時間という概念はなくなり、未来も過去も現在も同じにやってくる。いや、同じというのは正しくないか。なんと言えばいいのか。
もし、未来の人類が何かしらの形でこの世界に入り込む事ができたのなら、それは身体を捨てているのだろう。そして精神だけが風に乗って駆け抜けていくのではないか。
止まらぬ想像力と共にしばらく牛といて、やがて10分くらいうたた寝をした。
帰ってくると去年までは牛連れてく時には一緒について来た犬が寝転んでいた。もはやついていくのが面倒なのだろう。ちょっと笑いながら撫でて一言二言話しかけて、家に入った。