再び雪が降った。雪の上についた機械の跡は、時間の経過を表しているように見えた。
螺旋状の時間の上を歩き、やがて振り切れて落ちていく。
振り切った時に、雪のような存在となってどこかに落ちるのだろうか。もし落ちたとしたら、それはどんな所だろうか。
雪解けは進み、川の水は、とけた雪は水鏡になって木々を映した。
記憶の中で生きる。始まりと終わりが同時に起きる空間で。
serpentwithfeetの曲を聴いた。とても気に入っている。誰の想い出にも寄り添うようなとても美しい曲だと思う。
水鏡に映る景色を見ながら、この曲をしばらく聴いていた。
https://open.spotify.com/track/4ROdvtRcPEGo56SiZ23o8a?si=wDyzfjxiQd6DOlsv89bZvg
子供の姿が見えた。ヘッドホンを外すと、パパと繰り返し呼んでいた。声をあげて手を振り、水鏡に映る記憶をもう一度見て、子供の方へ向かって歩いた。