浅瀬の海に連れて行った。波が来る度に、子供達は怖がり俺の足元を離れなかった。2歳の次男は両腕から離れずにしがみついていた。
だけど大丈夫と言いながら海に立たせた。波が来て立っている砂がもっていかれて一瞬転びそうになり、泣きそうな顔になるが大丈夫だとわかると泣きそうな顔が少しずつ笑顔になった。
波打ち際でその様子を見ていた長男は、次男の変わりように安心感を覚え、長靴を脱いで恐る恐る海に入る。
そのあとは夏の思い出の始まりだ。
スマホでモノクロ写真でハエる構図を探り、一瞬の出来事をいつになっても思い出を語れるように意識しながら写真を撮る。勿論、子供が転んでもすぐに対処できるように。
釣り人ならわかるが、遠浅と言ってひたすら浅瀬が続く場所だ。ここはよほど知ってる人でないとわからない場所だ。
実は海水パンツとかは保育園に置いてあって手元になかったw。急遽海に行く事に決めたので、どうするか迷ったけど着替えを沢山持っていこうという事になった。
今現在、乗ってる車は、スバルのoutbackの xbreakという車だ。自然の中で住んでいて大雪に祟られる場所だから、四駆でSUVである事は絶対条件ではあった。ランドクルーザープラド かパジェロを買おうと思ったけど、妻の一言で却下になりw、デザイン、トルクとパワーそして吹雪でもある程度対処できて、且つあまり運転が不得意でも安心感があるこの車にした。
スバルは水平対抗エンジンと言って真ん中にエンジンが置いてあるので、冬の道は他の会社と比べられないくらい安定してる。
本州の人が北海道に来て驚く一つとしてスバルの車に乗っている人が多いという事があるし、逆に北海道の人が東京とかに行くとこんなにスバルは人気がないのか、気づくところがある。
ずっと海にいたいと駄々をこねる子供達をなんとか説き伏せて楽しい時間を終えた。
帰ってくるとスケボーの堀米選手が金メダルを取ったというニュースを見た。昔は札幌の大通り公園で日夜やっていたスケボー連中とつるんで遊んでいた。いつも夕方から夜9時くらいまで遊んでそのままクラブに行って遊ぶというのは、どこの街も国も一緒だったろう。
スケートボードという極めて不安定な乗り物を乗りこなす。その不安定の乗り物は人生ともとれるし、社会ともとれる。
それを乗りこなして難しいトリックをキメるというのは、人生や社会を乗りこなすという美学が根底にあるし、それはたった一瞬の出来事であるが、人生も一瞬の出来事といえる。
まだまだ理解されるには時間がかかるが、俺の子供は必ず惹きつけられるだろう。そういう文化がもっと育てばいい。
夜、今年初めてのホタルを見た。光を点滅して命を削る。その一生は短い。写真を撮り、帰り際に何を聞こうか思案しながら、NASのメモリーレーンを聞いた。96年くらいにこの曲をスケボー好きに教えたら、この曲を中心にテープとMDのミックスを作ってくれと頼まれたのをおぼえている。
大通り公園で、自分の作ったミックステープが無理解の多いストリートにデカい音をたてながら響いているのがとても嬉しかった。
NASは機会的で機能優先のストリートにおいて、俺らの代弁者だ。
力強いビートが胸を打つ。NASのラップがかつての居場所につれて行ってくれる。
あの一瞬の光はまだ輝いている。
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