157.コスモス
前回の満月の時の写真。特別コスモスが好きな花というわけではないのだけど、秋の代名詞だし、夜の写真を中心に撮ってみた。
家の明かりを利用して写真を撮った。コスモスとは調和がとれた、均衡がとれた花の象徴とされてる。多くが8枚の花びらで形成されており、宇宙の均衡=マクロコスモスと人間の内部の小宇宙=ミクロコスモスに分けられ、かつて古代ギリシャのピタゴラスは、このコスモスの花を見て人間の存在を重ねたのだろう。
調和/均衡のとれた状態がコスモス、そして混沌とした状態がカオスと言う。
カオスがなければ、混沌がなければ調和/均衡は生まれない。
調和の花は高く高く何かを目指すように伸びていた。
月と重ねてシャッターを押した。大宇宙と小宇宙の重なりに少しだけ満足をする。だがやはりふと思ってしまう。調和のとれた世界とはあるのだろうか?
宇宙の歴史なぞ、たかだか150億年くらいだ。気の遠くなるくらいの歴史だが、それでも一瞬でしかない。シャボン玉を膨らませている最中と言っていい状態が、現宇宙だ。
筋書きがないドラマの中で、孤立してる気分になった。優しい秋風にあおられて、コスモスは震えた。
それは夜の中でも、月に照らされてよく見えた。