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生活の風景

音楽、写真、日常を切り取る感じで。

256.酷暑の生活

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かつてない熱波が北海道を襲っている。北海道以外の人々からしてみると、まだ北海道はマシな方だろう。

この寒冷地帯の生活も農業もかなり変わってしまったと言わざる得ない。30℃を越える日数など5日くらいしかなかった。しかし年々30℃を越える日数は増え続けて今年は15日以上はあった。気温は28℃でも体感温度として30℃を越える日を入れると、20日はあったと思う。

 

寒冷地帯だからこその強みで畜産業があったのだけど、変わらざる得ないのではないか、と思うようになった。

ミルクを出すホルスタインはだいたいマイナス20℃でも耐えうる身体をしてるのだけど、人間で言えば冬用の防寒具を着ている状態と言っていい。その中で30℃を耐えられる人間はいないだろう。

 


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林の中だと30℃以上の温度でも20℃くらいではある。しかし日中は身を潜めて隠れていて草を食べたりしないから当然ミルクはでない。

ミルクが出ないどころではなく、命に関わる事だ。牛がみるみる痩せていくのを目にした。

実際に熱中症になって痛ましい惨事が続いているというの情報はあちこちから聞いてる。

8月は出産させないように分娩時期をずらしているが、していなかったら悲惨な事になっていたと思う。

正直、毎日牛を迎えに行くのが不安で仕方なかった。林の中でもう身動きとれなくなってる牛がいるのではないか、とビクビクしていた。

 

そのかわり夜になると涼しくなるので牛達はいっせいに山へ登って草をほうばる。

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昨日の朝にようやく涼しくなり始めた、という実感があった。朝に迎えにいくと、牛は陽の光を浴びて悠然としていた。

 

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これからどうなるだろうという不安はある。しかし広々とした青空の下、牛が歩いている姿はやはりいいものだ。まだその道を行こうと思いつつ、大地を歩いた。