ボールが高々と上がる。子供達は叫びながら喜び、転がるボールを競い合って取り合った。 1時間以上、芝生で遊んで楽しんだ。かけっこをし、ボールを追いかけ、戦いごっこをして疲れ切って最後は芝生に寝転んで笑いあった。 その日は寒く、放射冷却現象が起き…

街に寄った帰りに少し撮影をした。車から降りると、波の音が向こうからけたたましく聞こえてきた。 歩いて行くと散乱した木片とゴミによって海岸は埋め尽くされていた。 ガラスが飛んでいく。来訪者を明らかに歓迎しない素振りで遠くに向かって飛んでいく。 …

晴れた月夜ではなく、曇っている時の状態の写真が撮りたかった。 明るい月夜はモノクロで撮ると、昼間に撮り撮るのとではあまり差がわからなかったりする。 雲が流れ、月が隠れてて明かりが閉ざされる時の写真、あるいは暗がりから月が出てくるときの写真の…

黒松内の帰りに海に寄る。寒さが乗った風が頬にあたる。冬が間近である事を実感した。白波が美しくモノクロでの撮影のみにした。 生命と、ゴミと、枯れ木が一緒に打ち寄せるこの浜辺に、木にもつれた旗を見つけた。 自然にからみつく人間社会。もはやほぐれ…

15分ほどあずま屋の中でうたた寝をして起き上がり、また撮影を始める。風の音と木の葉の音が心地よく、また落ち葉が敷き詰められた道はフカフカで歩きやすかった。 林の暗がりは静寂に満ちていて、向こうを見ると明かりが差している。その光がとても心に残る…