ロックバンド、フーファイターズのドラマー、テイラーホーキンスが亡くなりました。あまりに突然の出来事で驚きました。
俺自身はフーファイのファンというよりもnirvanaの大ファンです。in uteroというアルバムは個人的ベストアルバムです。
退廃的でありながら、ラストのオールアポロジーズの繊細で美しい曲で終わる流れはとても好きで、カートコバーンの死後、いまだに聞くのが辛くなりますが、このアルバムは最も思い出深いアルバムです。
大学入学式の日の朝にカートコバーンが死んだという訃報を知って、入学式という明るい日にどん底の気分におちいったのは今でも忘れません。
あらゆるストレスからノイジーなギターを通して解放してくれて、どこの誰よりも荒れる気持ちを理解してくれたnirvanaの音楽が突然プツンと途絶えて、大学にせよどこの誰にせよ、自分を理解してくれる人間はこの世にもういないんだと思いました。
テイラーホーキンスを知ったのはアラニスモリセッテのMVです。歌うアラニスの後ろで金髪を振り乱しながら叩くドラマーに惹きつけられました。
この後アラニスは空前のヒット曲を連発して有名になります。その絶頂期に彼もいました。こちらがその当時のアラニスと彼ですね。
フーファイはライブは三回観ました。幕張メッセでやったマジックロックアウト、そして2回ほどフジロックで観ました。
一番印象に残っているのは四回目のフジロックです。デビュー当時からフーファイは聞いていたけど、やはりカートの影がちらついてあまり真剣に聞けませんでした。
テレビでもコマーシャルでフーファイの曲が使われていて有名になっているなと思いました。確か宝石店のコマーシャルだったと思います。
雨の降る中、フーファイのメンバーがステージに立って演奏してデイヴは誰よりも激しく走り回りました。屈託ない笑顔をみせてそれがとても感動的でした。
もう吹っ切れて今を楽しんでいるんだなと思い、ここで俺自身もようやく前に向けて歩けるようになったような気がします。
テイラーホーキンスのドラムはパワードラムというより手数が多いシャープな音をだすドラマーだった印象を受けます。そしてタイミングを計るのも上手い。デイヴ自身がドラマーだったので、ドラマーの重要性は誰よりもわかっていたし、デイヴとテイラーの相性は抜群で、2人の推進力によってフーファイターズは爆発的なエネルギーを放出していたと思います。
あのポジティブなバイブを。
デイヴがとても心配です。壊れてしまうのではないかと。これで大きな二つの柱を彼は失くしてしまった。テイラーは薬物中毒だった事があり、今回も疑われているみたいだけど、何故だと言いたい。
彼のドラムで好きな曲は、hey johnny parkという曲です。アルバムではもしかしたら叩いてないかも知れないけど、ライヴにおいて彼のドラミングさばきはとてもカッコ良かった。
同時にあらためて見るとやはりテイラーの存在はとても大きかったな、と思います。
どんなにリッチでもどんなに順風満帆に見えても、影はある。他の人には見えない孤独は誰にでもあるという事を、またたとえ昨日まで元気でいても倒れる事があるという事を彼の死から叩きつけられた気分になりました。
ライヴは本当に楽しかった。あのポジティブなバイブ全開で突き進んでいくライヴは本当に楽しかったです。
ゆっくり休んでください。陽の光が包んでくれますように。