259.それぞれの夕焼け

子供と公園で遊んだ。ブランコは競争率が高い遊具だ。ようやく乗れるようになって、どこまでも高く勢いよく飛んでいきたくて、もっと押して、もっと背中を押して、とせがんでくる。

帰ってくると、向こうに牛が見えた。しばらくするとこちらに寄って来た。暑い暑い夏をようやく乗り越えつつある。マイナス20℃の寒さでも耐えうる防寒具を着て、この真夏を耐え忍んでいるようなものだ。
夜になると、Tシャツ一枚では寒くなってきた。早く秋がくる事を望んでいる。



夜空の星は格別に美しかった。天の川が流れ、時に流れ星が消えてゆく。
どこからか、フクロウの鳴き声が聞こえた。夜が始まった。あのまばゆく輝いていた夕焼けは消えた。
底では、フクロウが鳴いていた。
