オータニさーん。バックスクリーン方向に打った瞬間に、スマホでもあーホームランだ、逝ったな、というのがわかりました。ホームランを確認したら、頼むから一番難しいセンター方向に打つのだけは勘弁してくれと笑ってしまう。
実は次の打者も同じような打球でいくのだけど、センターフライでアウトになりましたね。あれ相当恥ずかしいと思います。だって同じような打球の軌道でしたから、オータニさーんと比べられてしまいますからね。
でもオータニさーんが異常なんだから俺だったらベンチに帰ってオータニさーんに、言っとくけど俺は普通だからな、って宣言しますw。
まだ前半戦で31号も打って松井の記録を塗り替えました。松井ですら中距離打者だったのに。
あの松井ですら。
長距離打者。日本人でも、アジア人でも長距離打者がいるって言う事を宣言できる日が来るなんて、なんだか信じられません。それだけでも凄いのに、かつピッチャーもやってるという凄さ。
たしかに前回の登板ではヤンクスにコテンパンにされたけど、ヤンキーススタジアムのピッチャーマウンドは傾斜がキツく固い事で有名で、ランディジョンソンも、田中マー君も黒田も、あのマウンドに慣れるには時間がかかると言っていました。
だから慣れる前にヤンクスに攻略された感じでしたから、仕方ないかなと思いますし、前回の登板でピッチャーとしてダメという風にはならないと思います。
正直、40代より上の野球が好きな人とかはみんなオータニさーんは打者かピッチャーかどちらかに選択すべきだと思っている人がほとんどだったと思います。俺は160キロのストレートとあのスプリットが投げれるなら投手一本でやるべきだと思っていました。
でもバックスクリーン方向にホームランをバカスカ打つようになって、あー俺は間違っていたなと完全に認めざるを得なくなりました。わかりますかね？オータニさーんの凄さ。
7勝でホームラン15本の打率が2割5分だったら御の字なのに、もう完全に越えてくるっていう。
オリンピックも近づいて言いたい事は山ほどあるけど、正直トップアスリートの大会よりも向こうの国で、投げる、打つ、走るという運動能力／動体視力そして反射神経において金メダル級のアスリートがいるって事です。それもたった一人の男が成している。
アスリートというかアーティストです。もはやw。
いまだに1人でそれだけの事を成しているという事実に信じられない気持ちですが、これが夢見心地というやつなんでしょう。このオータニさーんの活躍が見れて、この奇跡に立ち会えて本当に嬉しいです。
俺は97年からアメリカのシアトルとネブラスカという場所で大学に行ったりしてたのですが、ランディジョンソンと野茂英雄の投げ合いをシアトルで見ました。野茂英雄が出てくるとシアトルマリナーズファンは大ブーイングでした。彼が投げる度にブーイングが起きたのですが、７回でマウンドからおりる時はスタンディングオベーションでした。
俺自身、このままアメリカに移住できたらな、と思っていたのだけど、あの時初めて日本人である事に心底良かったと思って涙が出たのを今でも憶えています。
す
野茂英雄がその世界を切り開き、イチローや松井が日本人の凄さを知らしめ、大谷は誰も考えられない地平線を突き進んでいる。この歴史の重さを知っている世代は本当に考え深く思います。
怪物と言われた選手はいたけど、本物の怪物はこんなにスマートだなんて、それも面白い。
これはまだ始まりなのかな。若い人は俺らの想像を遥かに越えていきますね。邪魔しないようにしましょうw。
