今日は朝の5時から機械が壊れ、夜の8時半まで働いた。あがけばあがくだけ、もがけばもがくだけ、どんどん堕ちていく感じがした。
作業終了後に膝から崩れ落ちて、人生を恨んだ。
外に出ると、星が瞬いていた。満月以降、何日ぶりの晴れだろうか。
スマホからヨハンヨハンソンの曲をかけた。
人生を語るのならば、充分に語れる。人生をうまくコントロールして幸せにすることならば、話す事はできる。
だがそれは無意味だ。
もがくしかなく、あがくだけあがくしかない。悪いことは、誰にも起きる。
俺の片手で届く範囲には家族はいて、ソリで雪の上を滑って楽しんだみたいだ。
俺の片手で届く範囲には雪原があり、冷たい空気が俺を律してくれる。
俺の片手で届く範囲には星空が瞬いていて、俺の人生をどれほどかはわからないが美しくしてくれる。
音は俺の片手以上の範囲に響き、景色は音に呼応して夢を見させてくれる。
色あせぬその景色は何も語りはしないが、いつも俺の片手で届く距離にあった。